2021年の確定申告は、青色申告の65万円控除の適用の条件のために、「今までは税務署に直接言って提出していたけど、今年は初めて電子申告する」という方も多いと思います。
ただ…税務署に行けば、職員の方に確認しながら提出できますが、電子申告となると当たり前ですが自宅で一人でe-Tax送信までやらないといけません。
でも調べても、意外と具体的な実際の流れまでは載っていなかったりしてけっこう不安になるもの…。
マイナンバーカードなし(IDパスワード方式)でのe-Tax送信に必要なもの
電子申告する際は、自宅でe-Tax(イータックス)を使ってデータを送信することになり、
- マイナンバーカード方式
- IDパスワード方式
の2つの方法があります。
「IDパスワード方式」はマイナンバーカードなしでも電子申告することができとても便利なのですが、マイナンバーカードの代わりに必要なものがあります。
それは…IDとパスワード!
この二つは税務署に行って、発行してもらわなければなりません。
IDとパスワードの発行方法はこちら!
IDパスワード方式は、暫定的な方法であり、将来的には、マイナンバーカード方式一択になるようなので、マイナンバーカードは早めに用意しておくのが安心です。
ただ、申請後すぐには届きませんし、マイナンバーカードを読み取るための「ICカードリーダライタ」も必要になります。
マイナンバーカードなし(IDパスワード方式)でのe-Tax送信の実際の流れ(2022年3月)
では、IDパスワード方式を使って、マイナンバーカードなしでのe-Tax(イータックス)送信の実際の流れを説明していきます。
※IDパスワード方式でのe-Tax送信は、スマホとパソコンで行うことができますが、私はパソコンで送信したので、画像はパソコンでの画面になります。
※あくまで私の場合の入力の流れになるので、条件が異なる部分は、ご自身の状況に合わせて進めてください。
step
1「確定申告作成コーナー」にアクセス
まずは国税庁の「確定申告作成コーナー」にアクセスします。
マイナンバーカード方式でe-Tax送信する場合にも、この「確定申告作成コーナー」からデータを入力していくことになります。
step
2「作成開始」からスタートする
「確定申告作成コーナー」にアクセスしたら、「申告書等を作成する」の「作成開始」をクリック。
「作成開始」と「保存データを利用して作成」の二つが並んでいますが、作成開始後に途中でデータを保存しておいて、入力の途中から再開することができます。
「作成開始」をクリック後は、税務署への提出方法の選択画面になります。
ここではもちろん「IDパスワード方式」をクリック。
「IDパスワード方式」をクリックすると事前確認の画面になるので、必要なパソコンの環境などをチェックし利用規約を確認したら、「利用規約に同意して次へ」をクリック。
すると、ログイン画面が出てくるので、事前に税務署に申請して準備していた「利用者識別番号」と「暗証番号」を入力していよいよログインします。
次に「決算書・収支内訳書」をクリックして進みます。
(所得税は、決算書作成後に続けて入力していくことができます)
ポイント
この先の画面では、タイミングや時期によってはアクセスが集中していたりすると、いきなり途中で「このサイトにアクセスできません」というメッセージが出て、強制的に接続が絶たれることも…。
すると、入力途中の画面に戻ることができません!また最初から入力です…。
なので、それぞれの入力画面ではこまめに「途中のデータを保存」しておくのがおすすめ!
step
3申告書等の作成開始
「次へ進む」をクリックして、申告書の作成を開始します。
- 提出方法の選択では「e-Taxの送信」
- 決算書の選択では「青色申告決算書を作成する」
をそれぞれ選択して、「入力終了(次へ)」をクリック。
私の場合は青色申告決算書(一般用)「営業等所得がある方はこちら」の「入力する」をクリック。
事前に準備していた決算書のそれぞれの数値を入力していきます。
金額欄に直接入力するものと、入力項目をクリックして別画面で詳しく入力するものとに分かれているので注意してください。
別画面での入力の例
地代家賃の入力画面では、支払先の住所や支払先の氏名には、家賃を払っている大家さんなどの住所や名前を記入します。
「賃借物件」というところは、「自宅兼事務所」のように記載すればOKです。
本年中の賃借料・権利金等の項目は、賃貸の場合は「賃」に支払った全額を入力し、一番右の必要経費のところには、家事按分した後の金額を入力します。
- 「賃」に支払った全額:12万円
- 家事按分した後の金額:4万円
※家事按分:3分の1とした場合
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4青色申告特別控除の入力
決算書等の入力が終わったら、青色申告特別控除の入力をしていきます。
控除額は、e-Tax送信するので、「65万円控除」!
電子帳簿保存の承認申請書を提出していれば、「はい」ですが、私はしていないので「いいえ」を選択しています。
貸借対照表を作成するので「作成する」を選択。
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5貸借対照表を作成
貸借対照表も、準備しておいたデータをそのまま入力していきます。
必要な科目は、空欄を使って作成して、入力します。
step
6
次で所得金額の確認をして、「住所・氏名の入力」に進みます。
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7住所氏名の入力
必要事項を全て入力したら、「申告書等作成終了(次へ)」をクリック。
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8所得税の確定申告を作成
続けて、所得税の確定申告を作成していきます。
IDパスワード方式だと、1の作成コーナーからしか申請できないので、2の「電信申告等データ…」の方にはチェックを付けずに「次へ」をクリック。
そして収入金額・所得金額の入力をしていきます。
続けて入力すると、すでに「事業所得」の欄には数値が入力されているので確認だけします。
その後、生命保険控除など、必要な数値を入力して、「入力を終了」をクリック。
最後に「送信前の申告内容の確認」をしてから、「送信」します。
その後、「送信結果の内容」を確認して、「受付結果を確認する」をクリックしすると、しっかり受付できたかを確認することができます。
確定申告e-Tax送信で途中で保存したデータを利用して作成再開する場合
国税庁の「確定申告作成コーナー」のトップ画面で、「途中で保存したデータを利用して作成」をクリックします。
すると、下記の画面になるので、「作成再開」をクリック。
その後、「ファイルを選択」で、パソコンに保存したデータを読み込みます。
すると、入力途中のデータが反映された、作成画面になるので、確定申告の申請書の作成を再開することができます!
まとめ
65万円の青色申告特別控除を受けるために、e-Tax(イータックス)で申請書を送信しようという方にとって、自宅で一人で送信するのは不安ですよね。でも、e-Tax(イータックス)での送信をすれば控除額に10万円もの差が出てくるのでチャレンジ一択!
確定申告のe-Tax送信には、マイナンバーカード方式とIDパスワード方式の2つがあります。そのうち、マイナンバーカードの申請が間に合わず、手元にマイナンバーカードがなくても送信できるのが、「IDパスワード方式」。
そんなIDパスワード方式でのe-Tax送信は、国税庁の「確定申告作成コーナー」からスタートします。マイナンバー方式でも、スタートする画面は同じですが、選択画面が異なるので注意しましょう。
その後はそのまま流れに沿って入力していけば、送信することができます!
e-Tax送信までの注意点としては、「途中のデータをこまめに保存しておくこと」。これをしないで進めてしまうと、アクセスが集中している時には突然「サイトにつながりません」という画面に切り替わり、入力途中の画面に戻れなくなってしまうので、注意が必要です。